高知県の県庁所在地である高知市は、県の中心部に位置しており、北側と西側は山に囲まれ、南側は太平洋に面している自然豊かな街で、子育てをするには素晴らしい環境です。
商業施設は市の中心部に集中しており、バスや路面電車などの交通機関も充実しているので暮らしやすく、治安が良い点でも安心して子育てができます。
一戸建ての購入を考えている子育てファミリーにとって、生活の利便性や周辺の自然環境など気になるポイントはたくさんありますが、子どもと休日にお出かけできる場所が近くにあれば、もっと魅力的ですよね。
海で遊んだり山でキャンプしたりと、高知市には自然を感じながら子どもと思い切り遊べる場所がたくさんありますが、今回高知市のおすすめスポットとしてご紹介するのは、子どもと一緒に学べる、図書館と科学館が融合した複合施設「オーテピア」です。
オーテピアは、2018年に高知県高知市追手筋にある追手前小学校跡地にオープンした、図書館と科学館を融合させた複合施設です。
1階は「高知声と点字の図書館」、2階から4階は「高知図書館」、そして5階が「高知みらい科学館」となっており、科学館以外の施設は無料で利用できる、高知市のおすすめスポットです。
建物の外も中もふんだんに木材を使っており、その木目の美しさと凝ったデザインは建築物としても魅力的で、建物内は高い天井とフロアを見渡せる開放的な造りになっています。
木の自然を感じながら静かに勉強したり読書したり、また科学に触れたりと、日常的にこの施設を利用できる高知市の方は羨ましいですね。
「オーテピア」の名前は一般公募で決まったもので、追手前小学校の「オーテ」と、仲間を表す英語「ピア」からとられており、高知市の方にとっては感慨深いものがあるのではないでしょうか。
複合施設「オーテピア」にある図書館は、古くから高知県の方に愛された高知県立図書館と、高知点字図書館が併設されていた高知市民図書館本館を合築させた新図書館で、最大で約205万冊の図書を収蔵できる中国四国最大級の図書館です。
来館者が気軽に本を手に取って調べ物をしたり読んだりできる開架図書も、約34万冊の収蔵スペースがあり、ジャンルごとに本がわかりやすく分類されています。
2階は、一般向けの図書や雑誌が並ぶコーナーや、こどもコーナー、また10代向けのティーンズコーナーとなっており、子ども連れのファミリーや学生におすすめのスペースです。
3階は、健康・防災スペースや、ビジネス・科学・産業スペースとなっており、各ジャンルの専門書がずらりと並んでいます。
また高知資料コーナーでは、高知城歴史博物館とコラボした本が展示されており、幕末維新や土佐藩の歴史に触れられる、高知市ならではの図書を読める歴史好きの方におすすめのコーナーです。
小さな子どもがいるファミリーにおすすめなのは、2階にある「こどもコーナー」です。
子どもの目線でも見やすいように書架が低く、読書コーナーは各テーブルにゆとりがある広々としたスペースで、窓辺には子ども専用の閲覧コーナーもあり、明るい日差しの中でゆっくりと読書を楽しめます。
また靴を脱いで上がるスペース「おはなしのへや」では、子どもに読み聞かせをする「おはなし会」のイベントも開催しており、幼児でも楽しめるスペースになっています。
さらに、子ども専用トイレや、授乳やおむつ替えができるベビールームがあり、安心して過ごせるのも嬉しいですよね。
複合施設「オーテピア」1階、エントランスホールにある「高知声と点字の図書館」は、障害や病気、また高齢など、さまざまな理由で活字を読むことが困難な方も読書を楽しめる図書館としておすすめです。
高知声と点字の図書館には、指で触って読む点字図書や、声で聴ける録音図書など、ボランティアの方が制作した絵本や本がずらりと並んでいます。
またタブレットやパソコンを使って、文章を録音された音声で聞きながら画面上の文字や絵を読める「マルチメディアデイジー図書」や、合成音声を聞きながら文字も拡大して読める「テキストデイジー図書」など、さまざまなバリアフリー図書が揃っています。
オーテピア高知声と点字の図書館の、視覚障害者向けの機器を展示するコーナーでは、視覚に障害がある方の日常生活をサポートするさまざまな機器を展示しており、どのような方法で情報を取得しているのかを知ることができます。
また、補助犬と一緒に来館される方のために、補助犬専用のトイレまであり、障害を持っている方に優しい、バリアフリー設計になっています。
こちらは、子どもにバリアフリーの大切さを学ばせることができる場としても、おすすめですよ。
複合施設「オーテピア」イチ押し施設は、5階にある「高知みらい科学館」です。
子どもと一緒に自然や科学の面白さを楽しく学べる施設で、学校の自由研究のテーマ選びにもおすすめですよ。
高知みらい科学館の展示室は、「高知の自然と生きものゾーン」、「宇宙・地球・科学体験ゾーン」、「高知の科学・ものづくりゾーン」の3つのゾーンに分かれています。
高知の自然と生きものゾーンは、高知に生息する生きものや自然環境について学べるコーナーで、手で触れることができる化石の展示や、標本などが並んでいます。
宇宙・地球・科学体験ゾーンは、デジタル地球儀で気象や地震などの地球環境を学んだり、ふりこや磁石を使った展示を見たり、また光のアートなど、遊びながらさまざまな科学を体験できるゾーンです。
また、高知の科学・ものづくりゾーンは、高知にある企業や学校のものづくりの紹介や、高知ゆかりの科学者の紹介など、地元の方になじみのあるものをたくさん展示しています。
さらに子ども科学教室や、サイエンスショーなど、科学の不思議を体験できるイベントもおすすめで、子どもも大人もわくわくしながら学べますよ。
高知みらい科学館の目玉は、なんといってもプラネタリウム!
座席数は82席あり、その日の夜に見える星空が幻想的に投影され、星座の見つけ方やそれにまつわる神話などを、専任の解説員が生で解説してくれます。
神秘的な宇宙空間を楽しむだけでなく、高知市に密着したプログラムもあり、わかりやすく星空を説明してくれるので、子どもも大人も楽しめる内容です。
紹介される星座は毎日のように変わりますし、上映するテーマも定期的に変わるので、季節ごとに違う星空を楽しむのがおすすめですよ。
上映時間は約45分で、料金は大人500円、高校生300円、小・中学生100円、未就学児は無料と、とてもリーズナブル!
何度もプラネタリウムを楽しみたい方は、3回分の料金で1年間何度でもプラネタリウムを見ることができる、年間パスポートがお得です。
チケットは9時から当日すべての回の分がまとめて販売され、全席自由席なので、小さな子どもがいるファミリーは、落ち着く席を選べるように、早めに並んだほうが良いかもしれませんね。
また当日の残席数は、高知みらい科学館のホームページを開けば、リアルタイムで確認できるので、こちらもチェックすると良いでしょう。
高知市にある複合施設「オーテピア」は、子どもと一緒にのんびり読書したり、科学を体験したり、プラネタリウムで美しい星空を眺めたりと、1日過ごせる素晴らしい施設です。
子どもルームやベビールーム、またバリアフリー設計など、誰もが楽しめるオーテピアにぜひ足を運んで、親子で学びの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。