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近年日本では、豪雨や台風による被害が多く発生していますが、高知市も例外ではありません。
四国の南に位置し、太平洋に面する高知県は1934年の室戸台風をはじめとして大きな台風の通り道となりやすいといわれています。
最近では、2019年8月に台風10号が接近、またそのあと発生した18号は直接の被害はなかったものの豪雨をもたらし、多くの家が床上浸水などの被害に遭いました。
高知県には四万十川に吉野川、物部川、仁淀川などの一級河川をはじめ、大小多くの河川が流れているため水害に対する警戒も必要です。
仁淀川を抱える高知市でも、防災への意識を高くもち、さまざまな取り組みを行っています。
今回は、高知市で行われている防災への取り組みにはどのようなものがあるのか、詳しく紹介していきます。
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弊社へのお問い合わせはこちら高知市の防災への取り組み①ハザードマップの種類
高知市の防災への取り組みとして、まずはハザードマップの種類を紹介します。
ハザードマップとは、自然災害によって引き起こされる被害を予測し、その範囲を地図化したものです。
駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源地とする南海トラフ地震は、おおむね100~150年間隔で繰り返し発生しています。
前回1946年に発生してから70年以上が経過しており、いつ発生してもおかしくありません。
南海トラフ地震は高知市でも震度7の揺れが発生すると予測されているため、警戒が必要です。
ハザードマップでは、予測される被害の発生地点や被害程度はもちろん、避難経路や避難場所などが記されています。
高知市に住むのであればどの場所に住むと比較的安全か、また避難場所までの距離などは参考になるでしょう。
高知市で防災への取り組みとして用意されているのは以下の7種類のハザードマップで、すべてホームページで公開されています。
地震・津波ハザードマップ
地震ハザードマップは、平成24年に高知県が発表した、最大クラスの南海トラフ地震が発生した場合に予想される揺れの強さに基づいて示されています。
高知市内では、震度7の揺れが予測される地域が散見されます。
洪水ハザードマップ
洪水ハザードマップは、同じく最大クラスの南海トラフ地震が発生したとして、予測される津波の浸水深を表しています。
海沿いだけではなく、川沿いも広く浸水することが予測されている点に注意しましょう。
土砂災害ハザードマップ
土砂災害ハザードマップは、小学校区別に土砂災害警戒区域として指定されている場所を表示する取り組みです。
お住まいを検討している地域の状況を、チェックするようにしてください。
大規模盛土造成地マップ
大規模盛土造成地マップは、国が推進する宅地防災対策への取り組みとして、大規模盛土造成地のおおむねの位置を示したものです。
造成地が必ずしも地震発生時に危険というわけではありませんが、把握しておくと安心です。
標高マップ
標高マップは、デジタル測量した市内の標高をもとに作成されました。
お住まいを予定している地域の標高を確認するときに役立ちます。(必ずしも標高が高ければ、津波被害が軽減されるというわけではありません)
洪水ハザードマップ(仁淀川)
洪水ハザードマップ(仁淀川)は、高知市内を流れる1級河川、仁淀川流域で想定最大規模降雨があった場合の浸水想定区域を公表したものです。
万一堤防が決壊したときの浸水想定区域や指定緊急避難場所とあわせて確認しましょう。
津波避難マップ
津波避難マップは、津波から安全に避難するために必要な情報を、小学校区ごとにまとめたものです。
緊急避難場所や経路をチェックしておくと安心です。
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高知市の防災への取り組み②避難勧告等の判断・伝達マニュアル
災害が発生したときの高知市民の被災を最小限にくいとめるためには、市が正確な情報をもとに状況判断し、住民に対して迅速で的確な避難勧告を行わなければなりません。
そのための取り組みとして高知市が策定したのが、「避難勧告等の判断・伝達マニュアル」です。
このマニュアルは、平成26年に内閣府が防災への取り組みの一環で公表した、避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」に基づいて、平成27年に作成されました。
なお避難マニュアルは自然災害のうちでも、洪水、土砂災害、高潮や津波の4つが対象です。
防災気象情報の警戒レベルは、1~5まで以下の5段階に分かれています。
●警戒レベル : 居住者などがとるべき行動
●警戒レベル1: 災害への心構え
●警戒レベル2: 避難に備え自らの避難行動を確認
●警戒レベル3: 高齢者は避難(ほかの住民は準備)
●警戒レベル4: 避難
●警戒レベル5: 命を守る最善の行動
避難勧告などについては、このうち警戒レベル3~5までの3つの区分に分けて行われます。警戒レベルによって出される避難勧告等は以下のとおりです。
●警戒レベル : 出される避難勧告
●警戒レベル3: 避難準備・高齢者避難開始
●警戒レベル4: 避難勧告・避難指示(緊急)・全員避難
●警戒レベル5: 災害発生情報(すでに災害が発生しているので命を守るための最善の行動をとる)
避難マニュアルでは、洪水、土砂災害、高潮や津波の4つの災害について、どのような状況になったときに、どのような対象地域の住民に対して避難勧告等を発令するべきかなどの判断基準が示されています。
避難勧告は、テレビやラジオ、防災行政無線、緊急速報メールなどはもちろん、広報車や消防団による広報によって行われるため、災害が発生しているときには情報収集できるようにしておきましょう。
なお高知市では、携帯電話やスマートフォン利用者に対して、緊急速報エリアメールを配信する取り組みを行っています。
事前の登録は不要で、災害発生時や災害が迫っているときに、一定のエリア内にある携帯電話へ向けて一斉に情報が配信されるので安心してください。
防災マニュアルについても、市のホームページからダウンロードできます。
高知市に住むようであれば、高知市の防災への取り組みを詳しく知るためにも、ぜひ一度目を通しておくことをおすすめします。
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高知市の防災への取り組み③Facebookで「高知市防災情報」の発信
高知市では、防災への取り組みとして「高知市防災情報」と呼ばれる防災だよりを、Facebookで発信しています。アカウントは2015年に開設され、これまでにおよそ1100もの防災だよりが発信されました。(2020年10月現在)
防災だよりでは、災害発生時に災害対策本部から災害に関する情報が発信されることはもちろん、誰でも簡単に防災について学べるような、わかりやすくて読みやすい記事が掲載されていることが特徴です。
たとえば台風が発生して接近が見込まれる場合には、ハザードマップの案内、台風に対する心構えなどが発信されます。
そして気象に異常が見られない時期には、「自動車運転中に地震が起きたらどうすればいいのか」「家具などの転倒防止にはどのような取り組みが必要なのか」といった災害対策や、「台風の名前はどうつけられるのか」「避難所と避難場所はどう違うのか」といった豆知識まで、いろいろな情報が発信されていて、防災について楽しく学べることがポイントです。
「高知市防災情報」のアカウントをフォローしておくことで、自分のタイムラインに自動的に「防災だより」が流れてくるため、Facebookのアカウントがあるならぜひフォローしてみてくださいね。
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まとめ
海に面し暖かで住みよい高知県ですが、太平洋に向かって弓なりに面していて、多くの河川が流れているため、災害に対する意識を高く持つことが大切です。
市の中心を仁淀川が流れる高知市に住むことを考えるときには、ハザードマップや避難場所もチェックしたうえで場所を選ぶと安心です。
高知市では防災への取り組みとして、すべてのハザードマップ、防災マニュアルをホームページで公開しているので、一度目を通しておくようにしましょう。
Facebookのアカウントがある場合には、「高知市防災情報」をフォローすると、防災情報が配信されてくるのでおすすめです。
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